保冷材の捨て方、処分はどうする?分かりやすく解説してお教えいたします

保冷材は冷蔵庫無しでも一定の時間であれば冷たく冷やすことが出来る便利なアイテムで、生鮮食品やケーキを購入した時にも詰めてもらったり、その他のシーンでもよく使われたりしますが、不要になった時の処理の方法はご存知でしょうか?処分方法についてご紹介していきます。

保冷材の捨て方

お片付けチャレンジャー

要らない保冷剤を捨てたいのだけど、どんな方法があるの?

リサイクル博士

保冷材を捨てる場合、液体のように見えるから流して捨てようとする人がいるが、これはやってはいけないことですよ。

お片付けチャレンジャー

ゼリー状だから流せるのかと思ってたけどダメなのね。じゃあどうすれば良いの?

リサイクル博士

保冷材は「燃えるごみ」で捨てることが出来る。普通ごみで捨てれば良いのですよ。

お片付けチャレンジャー

それなら簡単ね。分かったわ!

保冷剤の種類と内容物の確認

保冷剤には大きく分けて、ゲル状のものと水分系のものがあります。それぞれの処分方法が異なるため、まずは保冷剤の種類を確認しましょう。

保冷材の中身の成分は高吸水性ポリマー

保冷剤は「気化熱」を応用して冷やしていることはご存知でしょうか?高吸水性ポリマーにたっぷりと水を吸わせ、ゲル状になったものです。例えば融点0度の保冷剤を凍らせておくと、「相変化」しながら熱を吸収して、一定の時間で一定の温度を保ってくれるのです。

高吸水ポリマーとは「分子」の一種で、高分子の網が水に触れることで広がり、網目に水が閉じこめられることで水分保持されています。

保冷材に使われる素材と用途とは

水分を吸って閉じ込めるという利点で、紙おむつを中心にナプキンなどにも使われています、高い水分保持性で冬場の乾燥した時期に、農業・園芸でも使われたりもしています。その他では、ペット関連ではおしっこを吸水させるシートや、土木の現場でぬかるんだ土壌を改善させるためにも使われていたりします。

「熱さましシート」でも使われていますが、あれは気化熱を応用して熱だけを逃がすことで冷やしています。

保冷材の正しい処分方法とは

保冷剤の処分にはいくつかの方法があります。正しく処分することで、環境への影響を最小限に抑えることができます。以下に、保冷剤の正しい処分方法を詳しく説明します。

ゲル状の保冷剤の正しい処分方法

ゲル状の保冷剤は、液体タイプとは異なる処分方法が求められることがあります。以下に、ゲル状保冷剤の正しい処分方法を詳しく説明します。

成分確認

保冷剤のパッケージに記載されている成分を確認します。多くのゲル状保冷剤は、環境に無害な成分で作られていますが、有害な物質が含まれている場合もあるため、成分表示を確認することが重要です。

無害な成分のゲル状保冷剤を家庭ごみとして処分する方法

  • 中身を取り出す: 保冷剤の袋を切り、中のゲルを取り出します。
  • 可燃ゴミとして処分: 無害な成分の場合、ゲル状の中身は可燃ゴミとして処分できます。
  • 容器の分別: 保冷剤の容器がプラスチック製の場合、プラスチックゴミとしてリサイクルします。紙製の場合は紙ゴミとして処分します。

一部の無害なゲル状保冷剤は水溶性であり、水に溶かして処分できるものもあります。成分表示やメーカーの指示を確認し、水溶性であれば水道水で希釈して排水口に流します。

有害な成分のゲル状保冷剤の処分方法

  • 自治体の危険物処理ガイドラインに従う: 自治体の廃棄物処理施設に問い合わせ、有害物質を含むゲル状保冷剤の適切な処分方法を確認します。
  • 有害物質の確認: 成分表示に有害な物質が含まれている場合、絶対に排水口に流さないでください。

液体の保冷材の処分方法

液体保冷剤の処分は、環境への影響を最小限にするために適切な方法で行うことが重要です。以下に、液体保冷剤の正しい処分方法を詳しく説明します。

中身の確認

方法としては、保冷剤のパッケージに記載されている成分表示を確認します。多くの液体保冷剤は、無害な成分で作られていることが多いですが、まれに有害な物質が含まれていることもあります。

無害な成分の液体保冷剤の処分方法

無害な成分の場合、中身を水道水で希釈してから排水口に流すことができます。大量の水でしっかりと流すことが重要です。

中身の排水口への流し方

  • 保冷剤の袋を切り、中身の液体を流し出します。
  • 流し出す際、少しずつ水を流しながら行うことで、排水口が詰まるのを防ぎます。

有害な成分が含まれている場合、絶対に排水口に流さないでください。

ハードタイプの保冷材の処分方法

ハードタイプの保冷剤を正しく処分するためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。以下に、ハードタイプの保冷剤の捨て方を詳しく説明します。

1,保冷剤の成分確認

保冷剤のパッケージに記載されている成分を確認します。多くのハードタイプの保冷剤は無害な成分で作られていますが、念のため確認が必要です。

2. 容器の分別

容器がプラスチック製であれば、内容物を取り出してからプラスチックゴミとしてリサイクルします。容器が紙製であれば、内容物を取り出し、汚れた部分を取り除いて紙ゴミとしてリサイクルします。

3. 中身の処分

保冷剤の中身が無害な場合、中身を家庭ゴミ(可燃ゴミ)として処分できます。液状の物なら成分を確認して無害であれば希釈をしながら流して捨てることも出来ます。もしくは要らない布類に染み込ませて燃えるゴミとして処理をします。

保冷材の処分は自治体のルールに従って処理をします

保冷剤の処分方法は自治体ごとに異なるため、必ず自治体のゴミ出しルールを確認してください。自治体のウェブサイトやゴミ収集カレンダーに、詳細な分別方法が記載されています。

保冷剤 捨て方、ゴミ出し方法(一般家庭)

保冷材は「燃えるゴミ」「普通ごみ」などで処理することが可能です。特に難しくなくいつものゴミ出しで捨てれるわけです。ただし。お住まいの地域によっては名称が違ったり、取り扱いが異なる場合もあります。行政の普通ごみの収集の場合はもちろん費用はかかりません。0円です

横浜市燃やすごみ
川崎市普通ごみ
東京都大田区可燃ごみ
世田谷区可燃ごみ(プラスチック類)
目黒区燃やすごみ
保冷材のゴミ処理

ゴミで出す時には剤内の液体が漏れないように袋にして捨てると良いです。

ただし大半が水分で出来ているため、焼却炉の温度を下げることを理由に燃えるゴミで出せない自治体も稀にあります。地域のゴミの冊子を今一度確認してみましょう。

事業所から出る保冷剤の場合

事業所からのゴミというのはどんなものであっても一般家庭のゴミ出しと同じ様にはいきません。取り扱いが異なるので、必ず「事業者向け」の処理方法で排出しなければいけません。処理する場合には各地域の事業系の一般廃棄物業者に依頼をすることになります。廃棄するにあたっては収集手数料がかかります。手数料に関しては業者によっても異なります。

保冷材のリサイクルで活用

不要になった保冷剤を回収し、リユースする取り組みを始めている企業も出始めています。回収したものを洗浄・殺菌をし、お持ち帰り用の冷凍食品に入れるために再利用されるようです。保冷剤の回収をはじめます|無印良品

ゴミとして出してしまえば焼却されるだけなので、このようなリユース活動に賛同されることでゴミの減量にも繋がり、社会貢献を果たすことが出来ます。

再利用の方法

捨てる前に、以下の方法で保冷剤を再利用できるか検討してみましょう。

冷却用途

  • クーラーボックスやランチバッグに使用: ピクニックやキャンプの際に、食品や飲み物を冷やすために再利用します。
  • 怪我の時に冷やす: 捻挫や打撲などの応急処置として、氷嚢の代わりに使用します。

家庭での利用

植物の保湿: 植物の鉢の底に入れて、保湿効果を高めることができます。

停電時の冷蔵庫内の冷却: 停電時に冷蔵庫や冷凍庫の温度を保つために使えます。

高吸水性ポリマーの廃材を使ったDIY

高吸水性ポリマーの廃材を使ったDIY

高吸水ポリマーは水分保持性の利点で園芸・農業でも使われています。お部屋の中にあるプランターの土に添えることで、乾燥から守ることも可能なので、不要となった保冷剤を使うという再利用もアリです。費用をかけずに手軽に出来ますね。

その他には「芳香剤」の代わりに使う方法です。見た目とか全く気にしないのであれば、適当な空き瓶に保冷剤を入れて、その中にアロマオイルや香水を入れる。これで完成です。もう少し見た目にも拘りたいのであれば、可愛らしいグラスに入れて、保冷材に色を足す。中にビー玉などをトッピング。リボンを巻くなどすればワンランクアップの出来になります。

保冷材の捨てる際の手順

再利用が難しい場合や必要なくなった場合、以下の手順で捨てましょう。

ゲル状保冷剤の捨て方

  1. 中身の処理
    • 可燃ゴミとして捨てる: 多くの自治体では、ゲル状の中身を可燃ゴミとして捨てることができます。ただし、自治体によっては不燃ゴミとして扱う場合もあるため、確認が必要です。
    • 排水口に流さない: ゲル状の中身を排水口に流すと詰まりの原因になるため、避けましょう。
  2. 袋の処理
    • プラスチックゴミとして分別: 保冷剤の袋部分は、プラスチックゴミとして分別し、適切に処分します。

水分系保冷剤の捨て方

  1. 中身の処理
    • 流しに流す: 中身が水分であれば、流しに流しても問題ありません。匂いや色がある場合は注意が必要です。
  2. 袋の処理
    • プラスチックゴミとして分別: 水分系保冷剤の袋部分も、プラスチックゴミとして分別します。

保冷材の捨て方で注意すべきこと

保冷材の誤飲に注意、排水溝に流すのもやめましょう

保冷材の中身はゲル状になっています。開封してしまった時には間違っても飲んだり、口に入れたりしないでください。特に乳幼児は遊び感覚で口に入れてしまいがちなので要注意です。嘔吐をしたりするので、早めの処置が必要です。誤飲による中毒の類似事例ー日本小児科学会

高吸水ポリマーは性質上として水分を吸水しやすいものです。排水溝に流すと周りの水分をさらに吸水をして膨れ上がってしまいます。これが詰まりの原因となるわけで、排水しようとさらに水を入れるとさらに悪化する恐れがあります。排水が出来ない状態になってしまうと、専門業者を呼び詰まりを改善してもらうほか手だてが無くなってしまうわけです。

大量に保冷剤を流すリスク

保冷剤の中身を大量に排水口に流すことは、以下のようなるリスクを伴います。

  • 排水管の詰まり
  • 下水処理施設への負担
  • 環境汚染

多くの保冷剤はゲル状の物質でできており、水と反応して膨張しやすい性質があります。大量に流すと、排水管内で凝固し、詰まりの原因になります。結果として流れが悪くなり、最終的に完全に詰まることがあります。これにより、家庭内の排水がすべて影響を受ける可能性があります。

下水処理施設への負担になることもあります。ゲル状の保冷剤は下水処理施設での処理が難しい場合があります。特に大量に流されると、処理能力を超えることがあります。こうしたことを各家庭が行っていると下水処理施設の効率が低下し、浄化が不十分になる可能性があります。これが環境汚染の原因となることもあります。

環境汚染に繋がる理由としては、一部の保冷剤には環境に有害な物質が含まれていることがあります。保冷材の成分を確認しないまま大量に流出させると、水源や土壌を汚染する可能性があります。その結果として有害物質が河川や海に流れ込むと、水生生物や周囲の生態系に悪影響を与えることがあります。

大量にゲル状の保冷増を流して排水管の詰まりをおこした場合は予想外の出費になることがあります。水回りの修理は意外と高いので注意する必要があります。

正しい処分方法の重要性

  1. 少量ずつ水で希釈しながら流して排水管の詰まりを防ぐ
  2. ゲル状の中身を取り出して、可燃ゴミとして処分する
  3. 大量の保冷剤がある場合:は専門の廃棄物処理施設に依頼する

保冷剤の正しい処分方法は、中身の取り出し、容器の分別、再利用、特定の用途での再利用など、さまざまな方法があります。家庭ゴミとして捨てる際には、自治体のゴミ分別ルールに従い、適切に処分しましょう。また、再利用できる場合は、環境への負荷を減らすために積極的に再利用することも検討してください。

事業所からの保冷材の回収ご相談

ご依頼及び費用のご質問などお気軽にお問い合わせください

片付け代行で暮らしのお手伝い

投稿者プロフィール

株式会社コーモド
2007年の創業の神奈川県川崎市内のリサイクルショップ。不用品回収と買取を10年以上に渡り営業を行っている。豊富な経験と実績もある古物販売・リサイクル業の専門家。安心して依頼が出来る不用品回収サービスをモットーに誠実な営業を続けさせていただいております。
お譲りいただいた不用品はリユース・リサイクルの分別を行い、最終的に残るものは一般廃棄物許可業者に委託をして処理されています。

【古物商許可】神奈川県公安委員会第452520008296号