不用品回収業者を選ぶ前に知っておきたい『許可』の重要性|信頼できる業者の見極め方

収集運搬車

不用品回収業者に必要な許可証とは?

不用品回収業者に依頼する際、業者が適切な許可を持っているかどうかを確認することは非常に重要です。不用品回収には許可が必要であり、無許可での営業は違法となります。本記事では、不用品回収業者を選ぶ際に知っておくべき許可や資格のポイントを詳しく解説します。違法業者に依頼するリスクを避け、安全かつ確実に不用品を処分するための情報をお届けします。業者選びに迷ったら、まずはこちらをご確認ください。

一般廃棄物収集運搬許可

一般廃棄物とは、家庭や事業所などから排出される通常の生活ごみや事業系ごみで、産業廃棄物以外のすべての廃棄物を指します。一般廃棄物収集運搬業の許可は、家庭から出る一般的な廃棄物(一般廃棄物)を収集・運搬するために必要な許可です。この許可は、市区町村ごとに発行され、業者が特定の地域で収集を行うために必要な許可です。

収集出来るもの:家庭から出る日常的なゴミ(生ゴミ、衣類、紙くず、家具、家電など)

事業所から出る生活系ゴミ(オフィスのゴミ、店舗のゴミなど)を収集する場合には、事業系一般廃棄物許可が必要となり、家庭からの物を収集するのは異なります。また、地域も限定をされていて、一般廃棄物収集の許可を持っていても全ての地域で収集は行えません。例えば横浜市の一般廃棄物許可業者であれば、営業範囲は横浜市内のみとなり、その他のエリアで活動した場合は違法です。必ず一般廃棄物許可の場合は地域が限定されているのも特徴です。

古物商許可

古物商許可

不用品だからといって全てが廃棄物の扱いになるわけでは無く、リユースリサイクル出来るものも多くあります。その場合に古物商許可は、中古品(古物)の売買を行うために必要な許可です。古物商許可は、中古品の取引を行う業者が盗品や不正品を流通させないための法律に基づいたもので、特にリサイクルショップや不用品回収業者が中古品の売買を行う際には必須となります。

古物商とは、主に中古品(古物)を売買・交換・レンタルする業者のことを指します。ここでの「古物」とは、一度使用された物品や、未使用であっても使用のために取引された物品を指します。

対象となる商品

  • 中古のテーブル、椅子、収納家具など
  • テレビ、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどの中古家電
  • 中古の衣服、アクセサリー、バッグ、靴など
  • 中古の指輪、ネックレス、時計など
  • 古い陶器、絵画、骨董家具など
  • 楽器、中古の本、DVD、ゲームソフトなど

一般廃棄物許可業者であっても不用品買取を行う場合は、古物商許可が必要になります。

産業廃棄物収集運搬許可

産業廃棄物とは、事業活動によって生じた廃棄物で、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」によって定められたものを指します。これは主に事業活動(製造業、建設業、医療業など)から排出される廃棄物で、通常の生活ゴミ(一般廃棄物)とは区別されます。つまり、事業所から出るゴミで、特定の品目を回収する時に必要な許可となります。

主な取り扱い対象

  • 建設現場で発生する廃材や残土
  • 工場で使用された化学薬品や廃油
  • 事務所や商業施設で発生する古い什器や機器
  • 自動車整備工場から排出される廃タイヤ、廃バッテリー
  • 医療施設から出る感染性廃棄物

一般廃棄物収集運搬業の許可の取得条件と手続き

申請

一般廃棄物収集運搬業の許可を取得するためには、特定の条件を満たし、適切な手続きを経る必要があります。この許可は、家庭や事業所から出る一般廃棄物を収集・運搬するために必要で、主に市区町村ごとに発行されます。取得するには、廃棄物の適正な処理を確保するために、さまざまな基準をクリアする必要があります。

許可を申請する前に、市区町村の担当部署(通常は環境課や廃棄物処理担当課)で事前に相談を行うと良いでしょう。これにより、必要な書類や手続きについての具体的な情報を得ることができます。事業を行う予定の市区町村の役所または環境課に申請書類を提出します。提出方法は、自治体によって異なる場合がありますので、事前に確認が必要です。

古物商の許可の取得条件と手続き

古物商許可を取得するためには、警察署の管轄である都道府県公安委員会に申請し、所定の条件を満たす必要があります。古物商許可は、中古品(古物)の売買、交換、委託販売、リサイクルを行う業者に必要な許可です。許可を取得することで、中古品の取引が法的に認められ、事業を合法的に行うことができます。

基本的な要件

  • 許可申請者が法人(株式会社、合同会社など)または個人事業主であること。
  • 申請者(個人事業主)や法人の役員が、反社会的勢力と関わりがないことが求められます。
  • 申請者(個人または法人の役員)が過去に犯罪歴がないこと、特に詐欺や盗品に関連する犯罪歴がないこと。

許可の申請

営業所所在地を管轄する警察署の生活安全課に提出します。申請手数料は都道府県によって異なりますが、通常1万9,000円から2万1,000円程度です。手数料は申請書類の提出時に支払います。審査を通過すると、公安委員会から古物商許可証が交付されます。許可証には、許可番号、事業所名、許可の種類(古物商、古物市場主など)が記載されます。

無許可業者に依頼するリスクと問題点

無許可業者に不用品回収や古物の売買を依頼することには、さまざまなリスクと問題点が伴います。無許可業者に依頼することは法的に危険であり、依頼者自身も罰則の対象となる可能性があります。以下に、無許可業者に依頼する主なリスクと問題点を詳しく説明します。

1. 法的リスク

  • 無許可業者に依頼することで、依頼者自身が法律違反の行為に加担していると見なされる可能性があります。特に、不用品回収に関しては、一般廃棄物収集運搬業や産業廃棄物収集運搬業の許可が必要であり、無許可での営業は法律違反です。
  • 無許可業者が不法投棄などの違法行為を行った場合、依頼者もその行為に関与したと見なされ、罰金や懲役などの刑事罰を受ける可能性があります。依頼者が知らないうちに法を犯してしまうリスクがあります。

行政処分の対象となる可能性

  • 無許可業者を利用することで、行政からの処罰(罰金や行政指導)を受ける可能性があります。これは、無許可であることを知りながら依頼した場合に特に該当します。
  • 法人が無許可業者を利用して不法投棄などの違法行為に加担した場合、その法人も事業停止や罰金などの行政処分を受ける可能性があります。

2. 環境リスク

  • 無許可業者が適切な処理を行わないことで、リサイクルや適正な廃棄物管理が行われず、環境保護の取り組みを阻害する可能性があります。
  • 無許可業者は、回収した不用品を適切に処理せず、不法投棄するケースが多いです。不法投棄された廃棄物が環境を汚染し、地域住民の健康や生活に悪影響を与える可能性があります。特に有害物質が含まれる廃棄物の場合、深刻な環境汚染を引き起こします。

信頼できる不用品回収業者を選ぶポイント

片付け業者

一般家庭から出る不用品で、どう頑張っても再利用出来ない”完全な廃棄物”を回収するには、「一般廃棄物収集運搬業の許可」が必要です。この許可を持っていない業者は違法営業となります。必ず業者の許可証を確認しましょう。

回収した不用品を再販する場合、業者には「古物商許可」が必要です。中古品の売買を行う業者はこの許可を持つ必要があります。

不用品回収業者の許可証の確認方法

許可を確認する場合には、それぞれの会社のホームページの中の会社概要を確認します。その中に許可情報が記載されていたりします。または古物商許可の場合は公安委員会の公式サイトで許可番号を確認することも可能です。検索をする場合に「古物商一覧+ 地域名」で調べると出てきます。

神奈川県公安委員会/古物商届出業者一覧

何を回収するかによって業者を選ぶ

不用品として処理をする場合には、まずはリユースリサイクルすることが環境にも優しく大切なことです。まだ使えそうなもので、中古品として再利用できるようなものを処分したい場合には、リサイクル業者を選ぶべきです。

リサイクル業者を選ぶメリットとしては、費用が節約できる点です。中古品として買取・無料回収になることがあります。廃棄物として取り扱わないため処理費用が安くなります。

もしも完全な生活ごみや廃棄にしかならないものを処理する時には、自治体のゴミ収集や一般廃棄物許可業者へ相談してみましょう。

自治体による不用品回収と許可業者の違い

自治体による不用品回収と許可業者による不用品回収には、いくつかの重要な違いがあります。これらの違いは、回収方法、対象となる品目、費用、サービス内容などに関連しており、依頼者がどちらのサービスを利用するかを決定する際に重要なポイントとなります。

1. 自治体による不用品回収

回収対象品目

自治体による回収は、主に家庭から出る不用品を対象としています。これには、粗大ごみ(家具、家電、大型ゴミ)や通常の家庭ゴミ(紙くず、プラスチック、金属くずなど)が含まれます。

回収方法

自治体による不用品回収は、通常、定期的なゴミ回収(毎週または隔週など)の他に、粗大ごみなどは予約制で回収するケースが多いです。予約制の場合、事前に自治体に申し込み、指定された日に玄関先や指定場所に不用品を出しておく必要があります。

費用

通常の家庭ゴミは無料で回収されることが多く、粗大ごみの回収も低料金で設定されていることが一般的です

メリット・デメリット

メリットデメリット
自治体の回収は基本的に無料か低料金であり、経済的負担が少ない。粗大ゴミの場合、事前の申し込みが必要で、回収日が指定されているため、急ぎの回収には対応できないことがあります。
定期回収日にゴミを出すだけで済むため、手軽に利用できる。回収できる品目や量が制限されているため、全ての不用品を一度に処分することが難しい場合があります。

不用品回収許可に関するよくある質問(FAQ)

FAQ

不用品回収許可に関するよくある質問(FAQ)を以下にまとめました。このFAQは、不用品回収業者の許可に関する基本的な疑問を解消し、安心して業者を選ぶ際の参考にしてください。

許可を持たない業者に依頼するとどうなりますか?

許可を持たない業者に依頼すると、以下のリスクがあります

  • 無許可業者は適切な廃棄物管理を行わないことが多く、不用品の扱いや回収サービスの質が劣る場合があります。
  • 無許可業者による不用品回収は違法行為であり、依頼者も共犯と見なされる可能性があります。罰金や行政処分の対象になることがあります。
  • 無許可業者が不用品を不法投棄する場合、環境汚染や地域の迷惑行為に繋がり、依頼者にも法的な責任が問われる可能性があります。

古物商許可とは何ですか?不用品回収に必要ですか?

古物商許可は、中古品(古物)の売買を行うために必要な許可です。不用品回収業者が回収した品物の中から再販可能なものを販売する場合、この許可が必要です。不用品回収業務そのものには必須ではありませんが、中古品の買取や販売を行う場合には必要です。

不用品回収の許可を持っているかどうかで、サービスにどのような違いがありますか?

許可を持っている業者と無許可業者の違いは以下の通りです。

  • 許可業者は、適切な教育訓練を受けたスタッフが在籍しており、サービスの質が高いことが多いです。無許可業者は、不透明な料金体系や不正確なサービス提供を行うリスクがあります。
  • 許可を持つ業者は法的に認められた業者であり、適正に廃棄物を処理しています。無許可業者は違法な取引を行っている可能性があり、依頼者にもリスクがあります。

不用品回収業者が許可を取得していない場合、どのような罰則がありますか?

不用品回収業者が許可を取得せずに営業を行った場合、以下の罰則が科されることがあります

  • 特に悪質な場合には、刑事罰として懲役刑が科される可能性もあります。
  • 法律に違反しているため、罰金が科せられる可能性があります。罰金の額は、違反の内容や程度によって異なります。
  • 無許可で営業を行っている業者に対して、自治体や警察から営業停止命令が出されることがあります。

自治体と許可業者の回収サービスの違いは何ですか?

自治体による回収と許可業者による回収には、いくつかの違いがあります

  • 自治体は、家庭から出る一般的なゴミや粗大ごみを主に回収しますが、許可業者は家電リサイクル法の対象品目や特殊廃棄物も含め、幅広い品目を回収できます。
  • 自治体の回収サービスは基本的なものに限られますが、許可業者は柔軟な対応(運び出し、解体、買取査定など)を提供できます。
  • 自治体の回収は基本的に無料または低コストですが、許可業者は有料で、回収量や品目に応じて料金が変動します。

許可業者に依頼するメリットは何ですか?

許可業者に依頼するメリットには以下があります

  • 許可業者に依頼することで、法律に基づいた適切な回収・処分が行われるため、依頼者に法的なリスクが少なくなります。
  • 回収日時や回収場所、回収方法を柔軟に設定できます。依頼者の希望に合わせたスケジュール調整が可能です。
  • 許可業者は、通常の不用品回収に加え、遺品整理、引越しサポート、特殊清掃など、多様なサービスを提供しています。

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投稿者プロフィール

株式会社コーモド
2007年の創業の神奈川県川崎市内のリサイクルショップ。不用品回収と買取を10年以上に渡り営業を行っている。豊富な経験と実績もある古物販売・リサイクル業の専門家。安心して依頼が出来る不用品回収サービスをモットーに誠実な営業を続けさせていただいております。
お譲りいただいた不用品はリユース・リサイクルの分別を行い、最終的に残るものは一般廃棄物許可業者に委託をして処理されています。

【古物商許可】神奈川県公安委員会第452520008296号